on cloud nineというイディオムをご存知でしょうか。
文字通りの意味としては「9番目の雲の上」となりますが、全く異なる意味を持ちます。
ご存じない方は、次の例文を見て意味を推測してみてください。
The little boy was on cloud nine after meeting his favorite soccer player in person.
答えは
「最高に幸せな状態で」
ですね。ですので例文の意味は、
その小さな男の子は大好きなサッカー選手と実際に会って大喜びでした。
となります。
語源についてはいくつかあるようです。
有名なものとしては、米国気象庁で用いられた雲の分類のうち9番目の雲がcumulonimbus「積乱雲、入道雲」で、これはもっとも高い高度に到達することから、「その上に乗っている」=「最高にハッピー」ということになったというものです。なるほどですね。
たまに見かける表現ですので、知っておいて損はないと思います。
ちなみに、cloud nineに冠詞がつかないのは、「9ページを開けてください」というときに、
Please turn to page nine. 9ページを開けてください。
というのと同じです。
間違えやすいのでまとめておくと、
●the+序数(first, second, third…)+名詞
the first chapter 第1章
the Second World War 第2次世界大戦
●無冠詞+名詞+基数(one, two, three…)
Chapter 1 第1章
World War II 第2次世界大戦
となります。
同じような意味ですが、序数(first, second)を使った方は、「何番目か」に力点があります。(2番目じゃなくて、3番目)みたいな感じですね。
基数(one, two)を使った方は、識別するために割り当てられた番号付きの名前っぽい扱いです。名前っぽいので冠詞がつかないと考えると納得しやすいですね。