昨年、コロナ関連のニュースでニュージーランドのArdern首相の記者会見をBBCか何かで見る機会があり、ニュージーランド英語に興味を持ちました。そこで、ポッドキャストを探して、数ヶ月ほど前からRNZ(Radio New Zealand)の”Rural News”と”Country life”という番組を聞いています。両方とも農業とか農家に関わるトピックがメインです。
あまり深くニュージーランドのことは知らないので、英語そのものだけでなく内容も興味深く聞いているのですが、聞き始めてしばらくすると、「キヨーラ」っぽく聞こえるフレーズが何度も出てくることに気が付きました。たぶん使われ方からして、”Hi”みたいな挨拶の表現だと思ったものの、何か分からず。というより、そもそも英語っぽくないので、もしかしたら先住民の言葉かと思って調べてみたら、そうでした。ニュージーランドの先住民族マオリの言語で
Kia Ora
らしいです。
英語版Wikipediaによると、直訳は”have life”とか”be healthy”になるそうで、
“hi”、”hello”、”goodbye”として、またはお礼を言うのにも使われるそうです。
なるほど、勉強になります。
そういえば、日本語で「どうも」も似たような使い方をしますよね。それに、イギリス英語でも”cheers”といえば、「乾杯」の他に、goodbyeとthank youの代わりにも使いますし、一つの言い方で複数の意味がある挨拶表現というのは、珍しくないのかもしれません。
あと、Kia Oraが「キヨーラ」とyの音が聞こえるのは、母音が続くと起こる現象です。
たとえば、
I am
を発音すると、アイアムではなく、アイェヤムっぽく微かにyの音が入ります。
それで思い出したのですが、今から30年ほど前、イギリスに語学留学中に、授業で先生が生徒一人ずつに
I am
と発音させたことがありました。
最初は、なんでそんなことをやっているのか分からなかったのですが、Iとamの間にちゃんとyの音が入っているか確認したそうです。私はそのチェックに通ったのですが、先生に言われるまでyの音を入れているという自覚は全くありませんでしたので、とても不思議な感じでしたね。
留学最初のオリエンテーションで、「発音については、ここに住んで生活しているとうまくなるから気にしなくてもいい」みたいなことを言われたのですが、個々の単語の発音だけでなく、こういうのも知らないうちにうまくなるのかと納得したのを今でも覚えています。