その他の変更点を箇条書きにしてみます。
■「訳してCheck!」は長くて複雑な英文を増やした
読解力の向上を目指して、「訳してCheck!」(和訳・英訳)の英文は、長めで複雑な英文をあえて多数収録しました。前半は短めのものも多いですが、途中から長めのものが増えていきます。また、複数の英文からなる問題もあります。
旧版と同じように重要単語も複数散りばめてありますので、長さと相まって全体的にかなり「こってりした」英文になっています。
一番長いのは、たぶんこれ。
これは2文あります。1つの文で一番長いのはたぶんこれ。
1つの文と言っても、butで繋いでいるだけなのですが、それでもbutのかわりにいったんピリオド打ってHoweverでつなげるよりは、読んでいるときに息が切れるというか、苦しくなってくると思います。この「息切れしそうになりながら長い文を読む」のが、負荷がかかって練習になるんですよね。これに慣れれば、本試験の長文も相当に読みやすくなると思います。
■使用されている単語はまとめて最後においた
旧版からの工夫の一つです。前は、
1. The entrepreneur owns several major companies across Europe.
(entrepreneur「起業家」 major「大規模な」 across A「A の至るところに」)
のように、英文・和文のすぐ下に使用する単語を表記していたのですが、これだと単語を見たくない時でも目に入ってしまうので、まとめてリストとして下に置きました。
これで、最初は単語リストの助けを借りることなく取り組むことができます。また、「訳してCheck!」の解答例であり、かつ元の文に戻せるかを測る「Reverse Check」をやるときも、単語だけ確認できて、元の文が目に入りません。
■単語を出現順に掲載した
もう一つの改良点です。
単語リストでは、英文に出てくる順番に単語を掲載しました。たとえば、上記の5番の問題を見てください。
単語リストは下記のようになっています。
これが使用順になっています。この「訳してCheck!」で取り上げている文法項目(ここでは受動態)を英文のどこかで使って書くと心づもりをしながら、最初に wearを使って、その後 casual を使って、さらにclothesが続くように英文を書くというわけです。
Reverse Checkにある解答例は下記の通りです。
英作文の練習では、自分が解答例と全く異なる英文を書いた場合、添削してもらわない限り正しいかどうかわからないのが難点ですが、このやり方だと自動的に解答例と似た英文を作ることになるので、比較がしやすくなります。また、英語が苦手な方にとっては、使うべき文法を指示され、使うべき単語とその出現順が提示されることになり、大きなヒントとなります。おそらく、普段は書くことが難しい英文もわりと悩まずに書けるはずで、「文法と単語を習得すれば、難しいことも書ける」という自信と満足感を感じていただけると思います。
またまた長くなりましたので、続きは次回に。