引き続きカタカナ語の話を。
何回か前の冬季オリンピックで、ペアスケーティングの中継を見ているときのこと。男性が女性を投げ上げてジャンプさせるシーンで、実況アナウンサーが「ここでスロージャンプ。決まった!」みたいなことを言ったんですが、それを聞いた瞬間「slow jumpって何?」と思ったんです。
もちろん、この「スロージャンプ」は英語ではthrow jumpなのですが、日本語の「ス」は音としては/θu/ではなく/su/ですし、「ロ」はローマ字としてはroでも、日本語のラ行ってRというよりもL寄りです。そのため、勝手にslow jumpだと思い込んだんですね。
それに気が付かず、しばらくの間「遅いジャンプって何やろ」と悩んでました。空中にジャンプするのに遅い早いがあるのかと。「その割にはシャッと投げて、ギュルギュルと回転してたけどな~」なんてのんきなことを考えていたのですが、翌日の英字新聞か何かで、ホントは”throw jump”だったと知った時は衝撃的でしたね~。「そっちか!」みたいな。そっちも何も最初からこっちなのですが(笑)。
これを知った時、日本語を学んでいたアメリカ人の同僚が「日本語のカタカナ語は難しい」と言っていたのを思い出しました。その時は、そんなもんかなと漠然と思っていたのですが、ようやくその気持ちが実感できました。
立場を逆にすると、もとは日本語だけど、英語に取り入れられたときに発音が変わってしまうということですね。
例えば、/kæ̀rəóuki/「キャリオゥキ」と英語で言われても、カラオケとは気が付かないとかですか。そういえば、初めてkaraokeという言葉をネイティブが使っているのを聞いた時、一瞬、とまどったのを覚えてます。カタカナ語はもっと発音が変わってしまっているのでそれ以上にネイティブを戸惑わせるのかもしれませんね。
まだネタが残ってるんで、もうちょっと続きますw。